colagumの日記

備忘録、日記

「論理的思考 最高の教科書」を読んで理解したことのまとめ3

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1 「論理的思考 最高の教科書」を読んで理解したことのまとめ1 - colagumの日記
2 「論理的思考 最高の教科書」を読んで理解したことのまとめ2 - colagumの日記
3 論理的思考 最高の教科書」を読んで理解したことのまとめ3 - colagumの日記
4 「論理的思考 最高の教科書」を読んで理解したことのまとめ4 - colagumの日記

今まで図書館で借りていたが、この本は人生で何度か読む本だと思ったのでAmazonで購入した。

仮設演繹法

何らかの仮説を立ててみて、それを検証することが大事

  • 仮説=ある事象について、それを説明するための考え
    に正しいだろうとして、事前に定めておく説のこと

仮説演繹法

帰納※演繹の組み合わせ
※厳密な意味での演繹(根拠から飛躍なしに結論を導くこと)とは異なる
=仮説演繹法では、前提から結論を導くための、補助的な仮説・仮定が必要になる。

仮説演繹法の流れ

仮説演繹法の流れ

ステップ1:データから仮説を作る(図中①→②)

演繹法の4パターンを使って仮説を形成する
仮説には「元のデータには含まれていない何か」が含まれる→真理保存的でない

ステップ2:仮説から予測を演繹する(図中②→③)

「仮説が正しいかどうかを調べるために仮説から予測を演繹する」
すなわち
「この仮説を正しいとするならば〇〇や✖️✖️の具体的な事柄が観察されるはずだ」
このステップは真理保存的

ステップ3:予測の内容を実験的に検証する(図中④)

実験の具体的手続きは、予測の内容と一対一に対応している必要がある

ステップ4:実験結果から予測が正しいか検討する(図中⑤)

予測が確証されたか、反証されたかを確認する

ステップのまとめ

仮説演繹法では
帰納的論証で仮説を形成(①→②)、
予測を演繹的論証で導出(②→③)、
実験的結果をもとに仮説の成否を再度、帰納的論証を使って決定する(④→⑤→②)
帰納→演繹→帰納」の形になっている。そのことが、「仮設演繹法」の名前の由来となっている。

ステップ2の補助

仮説から予測を導くための補助仮定
補助仮定=仮説→予測を引き出すための更なる仮定
元の仮説表現にはこれらの補助仮定の内容が元々埋め込まれている。

実験補助仮定
実験で用いた具体的な手続きが、仮説の中の抽象的内容に、正しく、正確に対応しているとする仮定

仮説演繹法を使用する場合、この手法の枠組みの中に、より詳細な続きとして、

  • 問1:仮説からの予測演繹

  • 問2:仮設演繹のための補助仮定

  • 問3:予測の実験的検証

  • 問4:実験的仮定

仮説演繹法の誤りと有効性

仮説演繹法後件肯定
後件肯定=「PならばQである。Qである。故にPである」
例.「イルカは哺乳類である。哺乳類である。故にイルカである」

前件肯定=「PならばQである。Pである。故にQである」 前件肯定は必ず正しい。

後件肯定は、必ずしも正しいわけではないが(上記の例では、哺乳類はイルカ以外もいるため)、
科学的研究で広く使われている。どうしてか、

第1の理由

結果Qが、仮説Pを真と考えない限り、到底起こりそうにないと考えられる場合、事実上「PでないならQでない」が想定される。
この待遇は「Qならば、Pである」となり、前件肯定規則によってPが結論として成立する。

第2の理由

通常、実験パターンの論証が何度も繰り返されることを想定している。
後件肯定は1回きりでは信頼性が高いと言えない。
しかし、それが何度も繰り返されることで仮定の信頼性が高まる。
なぜなら、何度も予測が当たることは、その仮説が真でない限り極めて起こりにくいから

帰納・演繹論証連続帯

この二つのタイプの論証は別個のものではない。線引きは絶対ではない。という考え方
帰納的論証に補助論拠を詳細に追加していくと、帰納的論証の前提と結論の間の飛躍の幅がどんどん小さくなっていくため、明確な線引きをして両者を分けるのではなく
「いかなる任意の論証も、帰納的論証から演繹的論証へとなだらかに連続的に変化する 帰納・演繹論証連続帯」のどこかにプロットされるのではないかという考え方