colagumの日記

備忘録、日記

TRPG CoC自作シナリオ「エーリッヒ・ツァンの音楽」

昔仲間内で行った自作シナリオのデータがOne Driveに残っているのを見つけたので、公開しておきます。読みにくかったらすみません。

 

1:はじめに


このシナリオはTRPGクトゥルフの呼び声』に対応したものです。
・H・P・ラブクラフトの「エーリッヒ・ツァンの音楽」を元にしています。
・使用条件などは特にありません。可能でしたら本ページのリンク等紹介していただけると嬉しいです。
・以下の点は多めに見てもらえると助かります。
   ・ストーリー・キャラクターの独自解釈
   ・ルールの認識違い
   ・雰囲気を楽しんでもらうため、状況描写が多め
・シナリオの舞台
   時代は1900年代、小さな町(地図参照)、季節は自由に決めて構いません。
・プレイヤーキャラクター
   1〜3人くらいを推奨します。
・推奨技能
    芸術(音楽)、あとは目星、図書館くらいです。既存のキャラクターを使用する場合は、いくらか芸術(音楽)にボーナスを付ければ良いでしょう。
・持ち物は一般的なものであれば構いません。
・1日目夜、2日目昼、2日目夜、3日目昼、3日目夜、

 

2:あらすじ

探索者は旅行の途中で、オーゼイユという街のある宿屋に宿泊します。
それぞれが別の用事でも、事前に知り合っていて旅行に出ていると言う設定でも構いません。
宿屋への到着は夕方以降にしてください。
探索者達は宿屋の一番上の階の部屋への宿泊となりますが、屋根裏部屋となっているはずの上階から奇妙な音楽が聞こえます。

 

3:ストーリー

●1日目 夜パート、宿屋への到着
探索者は旅行の途中で目的地に向かうため、その日の夜最終便の長距離バスに乗っています。
通常通るはずの道は、一週間前から続く大雨による土砂崩れにより塞がれており、バスは迂回路を通る事になります。
迂回路上の街、オーゼイユの出口にある急な坂を下る途中に、バスのエンジンが壊れてしまいます。
バスはこのオーゼイユで故障し、3日間は動かすことができないことが分かります。
探索者達は、バスの運転手に運転手の知り合いの宿へ案内されます。
その宿は、普段は下宿として貸し出していますが、大家の配慮により、バスを修理するまで、空室となっている最上階の部屋に宿泊することができました。

最上階の部屋へ到着後、屋根裏部屋となっているはずの上階から、奇妙な音楽が聞こえているのに気づきます。
それはこの世の物とも思えない音楽で、自分がこの音楽に取り憑かれてしまったことに気づきます。
音楽や芸術には疎くとも、その和音はそれまでに聞いたいかなる音楽とも関連がなかったと断言できます。
音楽を聴いてしまった探索者は「1/1d4のSANチェック」及び、「旋律が頭の中に残り続けもっと聞いていたい」という不定の狂気に囚われます。
この不定の狂気に囚われたものは、夜になると、宿泊している屋根裏部屋で奏でられる音楽を聴く(もしくは盗み聴く)ために宿屋に必ず戻らなければなりません。
宿屋の主人から、「屋根裏部屋にはエーリッヒ・ツァンという口の聞けない(唖者)ヴィオル弾きが住んでいる」という情報を得ます。
この時点で 1日目夜パートは終了です。

 

●2日目 昼パート
エーリッヒ・ツァンは、朝早くから近くの貧乏劇場の楽団で演奏しており、扉には外側から鍵が掛けられている。(後述の屋根裏部屋参照)
探索者に街の地図を公開し、地図上の場所で探索してもらってください。
PCが1人なら2箇所、3人なら1人1箇所の探索にする。などで難易度を調節してください。

●2日目夜パート
エーリッヒ・ツァンは部屋に帰ってきており、探索者達の音楽を聴かせて欲しいという要望に応える事ができる。
(探索者は不定の狂気により、音楽を聴くための行動をする必要がある。)
最初は怒りと戦きが混ざった怪訝な顔をされるが、最終的に要望には応え部屋に招き入れます。
探索者に座るよう身体で促しながら、その唖者は屋根裏部屋の扉を閉め、大きな木の閂をかけます。
そこで虫食いだらけのケースからヴィオルを取り出すと、椅子に座り演奏を開始します。
彼は譜面台を使わず、曲の選択の余地を与えず、暗譜で演奏を行います。
演奏は一時間以上に渉ったが、これまで耳にしたことのない旋律に探索者は魅了されます。

イベント:探索者は、それらの曲は自作のものであったに違いないと思いました。ここで探索者にアイデアロールをお願いしてください。
[アイデア判定成功]
昨日の夜、階下の部屋で聴こえた怪異な音律が全く現れなかったことに気付きます。
 その内のどれかを弾いてもらえないものかと頼んでしまいます。
 しかし、演奏中は平静さに保たれていたエーリッヒ・ツァンの顔も、探索者の望みを聞くとすぐに醜い表情になり、最初に話し掛けた時と同様の、怒りと慄きが奇妙に混ざった顔つきになりました。
 探索者は、この唖者に怪異な気分を起こさせるために、前夜に聞いた旋律をいくつか口笛で吹いてします。
その行動はすぐに中断されます。口笛の曲を耳にした途端、この音楽家は到底分析できない表情に顔を歪ませ、長く冷たく骨張った右手を延ばして探索者の口を押さえ、粗雑な模倣を押し殺します。
老人の常軌を逸した行動を見た探索者は[0/1d2のSANチェック] となります。
その後、ただ一枚のカーテンが下がった屋根裏部屋の窓の方をまるで何か恐ろしい侵入者がいるかのように。びくびくしながら睨みます。
[アイデア判定失敗]
心地よい音楽を聞けたという感想になります。
ただ、老人が屋根裏部屋の窓の方を気にしながら演奏していたことに気づきます。

[探索者が窓を開けようとした場合]
窓まで進み、カーテンを開けようとしたその時、老人は探索者を止め、以前にも増して戦くような怒りをぶつけてきます。
今度は頭を扉の方に向け、部屋を出ていくように身振りをします。
しかし、探索者の嫌悪と反感を見て取ると、彼の怒りは萎えていくようでした。
ゆるめた手を今度は親しみを込めて握り直すと、椅子に座らせ、思いに沈む様子で散らかったテーブルに向かいました。
そこで彼は鉛筆を持ち、苦労しながら長い文章を書きました。
やっとのことで手渡されたメモには、「忍耐と寛容とを願う」旨が書いてありました。
ツァンが言うには、自分は孤独な老人で、奇怪な恐怖と神経性の失調とに悩まされており、それは音楽とその他の事どもに関係があるとのことでした。

[部屋から出るとき]
ツァンは探索者が演奏を聞いてくれたことを喜び、自分の奇矯さを気にせずまた来て欲しいとメモに書いています。
ただし、初日の夜に聞いた怪異な音楽を他人の前で演奏することはできず、誰かからそれを聞かされるのも耐えられないし、室内の物に手を触れることも許し難い。と話します。
探索者と話をするまでは、階下の部屋で演奏が聞こえることには気付かなかった、申し訳ないが大家に頼んで夜間の演奏が聞こえないもっと下の階の部屋に移ってもらえないだろうか、と要望されます

イベント:ここで探索者に聞き耳ロールをお願いします。
 [聞き耳成功]窓から初日の夜に聞いたあの怪異な音が聞こえたきがする。どういうわけか、エーリッヒ・ツァンも同じように酷く驚いていることに気づく。
 [聞き耳失敗]雨戸が夜風に吹かれたのだと思う。
部屋に帰るように促され、夜パートは終了となります。


●3日目昼パート
外に出る探索者は,おそらく今日の夜は嵐になるだろうから早く戻ってくるように大家に言われる
エーリッヒ・ツァンは近くの貧乏劇場の楽団で演奏しており、扉には外側から鍵が掛けられている。
探索者には地図上の場所で探索してもらってください。
PCが1人なら2箇所、3人なら1人1箇所の探索にする。などで難易度を調節してください。

●3日目夜パート
屋根裏部屋の扉の外では、泣叫ぶヴィオルが混沌とした音の中に飲み込まれるのが聞こえます。
閂で閉ざされた扉の向こうから悲鳴が聞こえた。
恐ろしい、唖者特有の言葉にならない叫び、それは最悪の恐怖と苦悶に晒された者のみが発し得るものでした。

[扉を開けようとする]
最初返事はなかったが、哀れな演奏家が起き上がろうと椅子に掴まって弱々しくもがく気配が聞こえた。
ツァンがよろめきながら窓と雨戸を閉める音がした。彼はよろよろと扉まで辿り着くと、探索者を中に入れます。
今度ばかりは、探索者がいることを心から喜んでおり、その歪んだ顔にほっとした様子がかすかに見えます。

[何かあったか聞く]
テーブルの脇にある椅子にかけて短い文章を書き、探索者に手渡します。
メモには容赦の程を哀願する旨があり、貴方の好奇心を満たすために、これから文章を認めるので待って欲しいとあった。
自分を取り囲む怪異について、その全てを詳細に説明するつもりだというのである。
またテーブルの所に戻ると、何かを大急ぎでひたすら書き連ね始める。

小一時間程経った後、突然ツァンが恐ろしいショックに撃たれるのを見た。
まごう方なく、彼はカーテンの閉った窓を見て震えおののきながら耳を傾けています。
探索者にも確かに音が聞こえます。
それは恐ろしい音ではなく、むしろ不思議に低く、無限の遠(おち)から聞こえてくる音楽的な音色だった。どこか近所に、もしくはどこか遠くの壁の向こうに演奏者でもいるではないかと暗示するようなものです。
その音がツァンに与えた影響は恐るべきもので、鉛筆を取り落とすとやおら立ち上がり、ヴィオルを掴むや、闇を切り裂くべく狂暴な演奏を開始します。

ツァンの狂ったような演奏に応えるかのようにわき上がった夜の嵐に雨戸が鳴り出した。
雨戸はがたがたとますます激しく鳴り、ついに留め金が壊れて開いた。
窓ガラスは打ち続く衝撃に震えて割れ、冷たい風が吹き込んでくる。
蝋燭の灯は吹き消されそうになり、テーブルの上の、ツァンが恐怖の秘密を書き始めていた原稿の束がバサバサと震えた。
突然の疾風が、原稿を窓の外に奪っていきます。

[原稿を追いかけるor掴もうとする]
 探索者は必死で追ったが、割れたガラスに達する前にそれらは失われてしまった。
 探索者は窓の外を見てしまう。
 大変暗い夜だったが、町の灯はいつも点っていたし、雨嵐のなかでもそれらは見えるだろうと期待していた。
 しかしこの最も高い場所にある窓から見たものは、下方に広がる町でも、街路で煌めく灯火でもなかった。
 無限の闇、動きと音楽だけが生きる想像を絶した空間、それは地上には類縁のものすらない空間だった。
 (探索者は1/1d5のSANチェック)

恐怖に竦んでいると、風が蝋燭を吹き消した。
残忍で通り抜けることのできない闇に取り残され、目の前の闇には混沌と汎魔殿があり、背後の闇には気の触れたヴィオルが悪魔のように吠えていた。
探索者はある音が聞こえる。室内のヴィオルの音ではない、もっと金属的で、安定した音が。
冷静で、落ち着いた、決然とした、嘲笑するような音が闇の彼方から近づいてくるのを。
何も見えない闇の中、間違いなく音の元はこの部屋へ向かってきている

[窓の近くに探索者がいたまま]
聞き耳に失敗すると、衝撃に吹き飛ばされ1のダメージを受けます。

[ツァンを連れ部屋から出ようとする出そうとする]
返事はない
 [体に触るor顔を見る]
  ツァンの顔は氷のように冷たく、こわばって、呼吸の止まった顔からはガラスのような眼球がとびだし、ぶらぶらと無様に垂れていた。その時ですら呪われたヴィオルは更に猛り狂っている。
  (1/1d5+1のSANチェック)

他に明かりがない場合、真っ暗な中での戦闘となる
悪魔を含めた戦闘が始まリます。(後述の戦闘を参照)

4.町について

オーゼイユ街は暗い川を挟んだ街で、黒い石造りの重々しい橋に沿って広がっており、その川岸は切り立った煉瓦造りの工場、倉庫群で囲まれている。
工場が大きな壁となっており西側の街からは、5階建ての宿の屋根しか見えない
近在の工場地帯のせいで、川のまわりは常に暗いている。
中央は丸石敷の細い街路であり東側は上り坂になっており、最初はなだらかに、次第に急峻に上っている。
これまでに見たことがない程狭く急な坂であり。それはほとんど崖と言えるもので、いかなる乗り物の通過も拒んでいるように見える。
家々は背が高く、とんがり屋根で、信じられないくらい古く分解寸前である。

夜パートでは全ての店は閉まっている。

○図書館
[図書館ロール成功]
〜音楽の天使について〜
この街はその昔音楽の天使が舞い降りたという伝説がある。
貧しく病弱だった少年がその昔この街にあった教会でお祈りした所、天使が舞い降り音楽の才能を授けていった。
その少年は、音楽家となり母のためにお金を稼ぐことができたが、志半ばで幼い頃の病気が再発し亡くなったという。
〜教会のあった場所〜
現在の宿屋のあたりであることがわかる

[図書館ロール失敗]
特に何もわからない。

[悪魔の音楽について調べる]
〜伝承:悪魔の音楽〜
悪魔の音楽に魅入られたものは、多くの才能を手に入れる。
だがそれは悪魔の罠なのだ。悪魔は主人に聞かせるため自分の作曲した音楽を演奏する楽器を探している。
やがてその者の魂は悪魔に連れ去られ、深遠の闇の中で、永久に音楽を奏で続けるだろう

図書館についた探索者には、音楽ロールの試みを依頼してください
[音楽ロール成功] 
〜楽譜について〜
楽譜とは音楽の設計図であり説明書である。演奏者は原則として、楽譜通りに音を奏でる事が要求される。
曲を逆演奏することは作曲家に対して非常に冒涜的な行為である
[音楽ロール失敗]
特に何もわからない。

[音楽家について調べる]
聞いたことのある数名の著名な音楽家がこの街を訪れていたことがわかる。そしてそれらは不審死を遂げている

○店
探索者が望むなら楽器、その他の一般的な道具を手に入れることができる
宿泊している部屋の中身は、一般的なもの、明かりを示すランタンはある。

○酒場
[常連客、店主からの情報]
この街には悪魔の音楽という伝承があること。
エーリッヒツァンは少し前にこの街にきた。最初はそれほどやつれていなかった。歳からくるものだろうか、最近かなりやつれている。
音楽はそれに比例して、上手くなったように聞こえる。
昼パートでは、ここでエーリッヒツァンは他数名の演者と演奏しており、コミュニケーションを取ることはできない。

○工場
この街の唯一の産業の古い楽器工場である。

○宿
探索者に目星や気になるところがないか聞かれたら、至る所に天使の絵が飾ってあることを気づかせてください。
宿の主人は、天使の伝説の少年が亡くなる所まで教えてくれる。

○エーリッヒ・ツァンの屋根裏部屋
深く切り立った屋根裏で、街の西側に向かうように窓が一つだけ存在する。
大きな部屋であり、がらんとして荒れ果てている。
家具は、鉄製の小さな寝台、うすぎたない洗面台、小さなテーブル、大きな本箱、鉄の譜面台、おそらく予備であろうヴィオルが1台、それに古風な椅子が三脚。
床の上には、散らかさられた楽譜が積み上がっている。
埃と蜘蛛の巣だらけの部屋は、住人よりさらに荒廃して見える。

・屋根裏部屋の扉
 鍵が存在し、STR10の対抗ロールかor[鍵開け]で開けることができる。
 扉には内側から閂を書けることができ、エーリッヒ・ツァンが中にいる場合彼の許可がなければ入ることができない。

・散らかされた楽譜
目星を成功させると、血で書かれた楽譜が見つかる。
[1/1d3のSANチェック] そして<<悪魔の楽譜>>(後述)を見つけることができる。

・薄汚い洗面台
目星を成功させると、血を洗ったような跡が見つかる。
[0/1d2のSANチェック


5.NPCキャラクターシート

 

●~エーリッヒ・ツァン〜
♂ 音楽家:ヴィオル弾き 70歳
STR:4  DEX:5  INT:10 アイデア:50
CON:6  APP:7  POW:10  幸 運:50
SIZ:7 SAN:30 EDU:6 知 識:30
H P:8  M P:10  回避:10  ダメージボーナス:-1d4
――――――――――――――――――――――――――
[技能]
芸術(音楽) 95%
クトゥルフ神話:15%
探索者達の母国語 31%
ドイツ語50%
聞き耳 80%
――――――――――――――――――――――――――
[持ち物]
ヴィオ
[呪文]
<<悪魔の音楽>>
[プロフィール]
小柄で痩せっぽちで、背筋が曲がっていた。見窄らしい服を着ていて、青い目とサテュロスめいたグロテスクな顔をしており、ほとんど禿頭だった。

●〜ブランド〜
♂ 宿屋の大家 50歳
STR:10  DEX:12  INT:14 アイデア:70
CON:10  APP:18  POW:14  幸 運:70
SIZ:14 SAN:70 EDU:10 知 識:50
H P:13  M P:14  回避:24 ダメージボーナス:0
――――――――――――――――――――――――――
[技能]
芸術(音楽)70%
――――――――――――――――――――――――――
[プロフィール]
宿屋を経営している初老の男性。(探索者が一人の場合、3日目の夜に同行させ、探索者の望むように行動させても良い)

●~悪魔/トルネンブラ/生きた音~
STR:なし  DEX:音速  INT:なし
CON:なし  POW:60
SIZ:なし
H P:50(トルネンブラが退散するまで)  M P:  回避:  ダメージボーナス:
――――――――――――――――――――――――――
[技能]
聞き耳:100% 追跡:100%
――――――――――――――――――――――――――
・武器
恐怖の音楽:100% 戦闘に参加している全員に[POW18との対抗ロール失敗で1d5/1d10のSANチェック]
衝撃波:70% (1d6)
・防具
物理的な攻撃はトルネンブラニ対しダメージを与えられない
[プロフィール]
ターン中に<<悪魔の音楽>>を使用している者がいる場合は、落ち着いており行動しない。ただし<<悪魔の音楽(逆演奏)>>を使用している者がいる場合はその者は攻撃対象となる。
どちらもいない場合は、ランダムなものに攻撃する。
<<悪魔の音楽>>を使用している者のSAN値が0になった時、他に<<悪魔の音楽>>を使用している者がいなければ、その使用者の魂をアザトースの宮殿に連れて行く(キャラロスト&トルネンブラは戦闘から離脱し、戦闘終了。連れ去られた者以外の他の探索者の不定の狂気は無くなる)


6.呪文


<<悪魔の音楽>>
悪魔の音楽を聴いた事があるもの(初日の夜に聞いた音楽である)が、悪魔の楽譜を入手し、芸術(音楽)判定を成功させると取得できる。
この呪文を取得している限り、この呪文の芸術(音楽)の判定時、技能値に+20%する。
悪魔の音楽は3章に分かれている。

<<悪魔の音楽>> 第一楽章
・使用条件
SAN 10 を失い、芸術(音楽)判定に成功する
・効果
悪魔の行動を止める。
この呪文を唱えた場合、詠唱者の次のラウンドの行動は<<悪魔の音楽:第二楽章>>になる

<<悪魔の音楽:第二楽章>>
・使用条件
SAN 20を失い、 芸術(音楽)判定に成功する。
・効果
悪魔の行動を止める。
以前のラウンドこの詠唱者が<<悪魔の音楽:第一楽章>>を演奏していない場合使用できない。
詠唱者の次のラウンドの行動は<<悪魔の音楽:第三楽章>>になる。

<<悪魔の音楽:第三楽章>>
・使用条件
SAN 30を失い、 芸術(音楽)判定に成功する。

悪魔の行動を止める
以前のラウンドにこの詠唱者が<<悪魔の音楽:第二楽章>>を演奏していない場合使用できない
詠唱者の次のラウンドの行動は<<悪魔の音楽:第三楽章>>になる

<<悪魔の音楽(逆演奏)>>
悪魔の音楽を取得している場合、逆演奏を試みた探索者はこの呪文を取得する(図書館での音楽ロールによって気づかせてください)
<<悪魔の音楽(逆演奏)>>は3章に分かれている。

<<悪魔の音楽(逆演奏) 第一楽章>>
・使用条件
芸術(音楽)判定-10%に成功すると詠唱できる
オプション:[演奏に集中する]このラウンド中回避できないが芸術(音楽)判定に+10%
・効果
悪魔の攻撃の対象になる

<<悪魔の音楽(逆演奏) 第二楽章>>
・使用条件
音楽判定-20%に成功すると詠唱できる 
オプション:[演奏に集中する]このラウンド中回避できないが芸術(音楽)判定に+10%
以前に戦闘中でいずれかの探索者が<<悪魔の音楽(逆演奏)第一楽章>>が使用されていること。
・効果
悪魔の攻撃の対象になる

<<悪魔の音楽(逆演奏) 第三楽章>>
・使用条件
音楽判定-40%に成功すると詠唱できる 
オプション:[演奏に集中する]このラウンド中回避できないが芸術(音楽)判定に+10%
以前に同じ戦闘中で<<悪魔の音楽(逆演奏)第二楽章>>が使用されていなければ使用できない
・効果
悪魔の攻撃の対象になる
悪魔へ 5d20のダメージ

 

7:結末

以下の結末を想定しています。
・3日目の夜が来る前に何らかの手段で街からの脱出を試みる(バッドエンド)
・3日目の夜にトルネンブラを退散させる前にツァンの部屋を出るorツァンの魂がトルネンブラにつれさられるのを見る。(ノーマルエンド)
・3日目の夜にトルネンブラを逆演奏によって退散させる。(トゥルーエンド)

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・3日目の夜が来る前に何らかの手段で街からの脱出を試みる(バッドエンド)


探索者は無事に町を出ることができた。1日もあるけば目的地に着くだろう。
だが、何時までたっても頭の中に鳴り響くこの音楽への欲求を止めることができない。
古今東西あらゆる音楽を聴いてみたりもしたが、あの夜、あの老人が弾いていた奇妙な音楽を聴くことはできなかった。
手がかりは自分の頭の中に鳴り響いているこの旋律だけである。
記録に留めて置かなければならないという欲求が強くなる。不思議な事に、音楽に疎くとも楽譜を書き綴ることができた。
この世界で自分だけはこの音楽を弾くことができる。それ以降夜にはこの演奏を続けることになる。
ああ、あの老人はこの暗黒たる世界の純然たる恐怖と一生を共にしていたのか
→キャラロスト

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・3日目の夜にトルネンブラを退散させる前にツァンの部屋を出る or ツァンの魂がトルネンブラにつれさられるのを見る(ノーマルエンド)


「いつ果てるともなく続く階段を飛ぶように駆け降り、探索者たちは暗い宿屋から逃げ出した。
無我夢中で走った。狭くて急な、石段だらけの古い街路に飛び込み、崩れかけた家々を通り過ぎ、下りの石段と舗装の丸石を鳴らし、下の町まで、切り立った岸で囲われた腐った川まで辿り着いた。
息を切らしながら、暗く大きな橋を渡って、馴染みのある街に出た。そこはより広く、より健全で、街路には並木があった。
あの部屋で見た景色と相反する事に、そこでは風もなく、月が出ており、たくさんの街の灯が瞬いていたのだ。
そこからの記憶は定かではないが、意識も朦朧にオーゼイユを出て、どのくらい歩いたのかも分からないが大きな街に着いた。
頭の中の旋律はいつの間にか消え、あの音楽はどんなものだったのかももう思い出すこともできない。関係する資料も身の回りから忽然と消えた。
数ヶ月もすれば、あの夜の記憶も薄れ普通に生活することができるようになった。
その後、その町の地図を丹念に調べたが、オーゼイユ街を再び見つけることはできなかった。」

1d5のSAN値回復
<<悪魔の音楽>>を入手していた場合、追加で1d3のSAN値回復

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・3日目の夜にトルネンブラを逆演奏によって退散させる。(トゥルーエンド)


「大きな邪悪がこの街から去ったことがわかる。窓の外には通常見えるはずの町の光が広がっている。
目の前のこの老人は、意識が薄く生命的に危険な状態だったが、その顔には安堵の表情を浮かべていた。
緊急のため、ツァン老人は他の町の大きな病院へ搬送されることになった。
翌朝、修理されたバスに乗り込みあなた達は目的地へと出発する。宿屋の店主ブランドはなぜか残念そうな笑顔であなた達を見送っている。
目的地に着いた後、それぞれが当初の旅行の目的のため思い思いの行動を始める。
数ケ月後、もうあの街で起こった事が思い出となりそうな頃、一通の手紙を受け取る。
差出人は分からなかったが、中にはあの街で過ごした夜に見たあの老人の汚い字でこう書いてあった。
ありがとう、と」

3d6のSAN値回復
トルネンブラの音楽を入手しているため、追加で1d6のSAN値回復
逆演奏を成功させた回数1回につき追加で1d5のSAN値回復